日本のみなさーん☆暖かい南伊の楽園サレントからチャオ!

この冬は例年に増して厳しい寒さが続いていますが、日本のみなさんはいかがお過ごしですか?イタリアでも北部のミラノから中部ローマそして中南部まで全国的に雪がたくさん降っていますが、プーリア州サレント地方は例外^^ここ10日ほどは日中陽だまりでは20℃近くまで気温が上がり、もうすぐ春の足音が聞こえてきそうなくらいです♪

今回は、今年2015年、世界的にも注目のイベント、ミラノで開催されるミラノエキスポ2015についてお話ししたいと思います。

1 logo expo 2015

145の国と 3つの国際機関が参加する今年のミラノ万博のメインテーマは、“地球に食料を、生命にエネルギーを(Feeding the Planet, Energy for Life)”だそうです。

さすがイタリア、「食」ですねぇー私たちディスカバー・サレントのスタッフも美味しいものには目がありませんから、このテーマ嫌いじゃありません(笑)

1 Nations at Expo 2015

 ミラノ万博についてもっと知りたい方は、ぜひエキスポの公式サイトをチェックしてみてくださいね!           www.expo2015.org

5月1日から10月31日の開催期間中は、世界中から2000万人の来場が見込まれているとのこと。ミラノの街も人々も待ち遠しくお迎えの準備が進んでいるところで、現在の会場の準備の進行具合を定点カメラでそのリアルタイムの模様を見ることができるんです。

 ちょっと面白いのでご興味のある方はこちらからぜひどうぞ♪

それにしても北のミラノと南のサレントではじつに1000kmも離れているし、いったい両者になんの関係があるのか?と疑問に思われる方もいるかもしれません。よくぞ聞いてくれました(笑) いやそれが今回のミラノ万博とサレント、じつは大いに関係があるんですョ^^ 万博会場の中心となるイタリア館のシンボルに、あるサレントの秘宝が選ばれているのです。エキスポの象徴にサレントのお宝アートがっ!☆!☆!

そのサレントご自慢のお宝とは、オートラント大聖堂の床全面に描かれた巨大なモザイク画☆

 サレント半島中部、アドリア海に面した美しい港町オートラントは観光地としてプーリア州でも屈指の人気を集めているステキな場所。欧米ではすでにかなりの知名度と人気を誇るオートラントは、プーリアを旅する日本人観光客の間でも絶大に支持され、近年じわじわと人気が高まっています☆

 2 otranto オートラント

 (約3000年前に、古代ギリシャ人の手によって建設されたオートラントの街については、こちらに詳しく紹介されているので、ご覧になってみてくださいね♪)

そんなオートラントの旧市街に堂々と建つ由緒ある大聖堂は1000年以上前に建てられたものが現存しています。その内部の床一面を飾る巨大なモザイク画は、地元オートラント出身の修道僧パンタレオの図案設計により、20年ちかい歳月をかけて1163年に完成しました。

このモザイク画に描かれているのは、“生命の樹”。2頭の巨象に背負われた数十メートルの大木がグーーーーーンとまっすぐと大聖堂の奥へと伸び、その左右に広がる枝々に歴史上の偉人や人々の12ヶ月の暮らしぶりなどさまざまな絵が描かれています。

大聖堂の建築とモザイク画の製作には、地元の職人にまざって、北ヨーロッパやトスカーナ州の石工たちも多く参加し、材料となる色とりどりの石も、地中海全体から広く集められたそうです。 パンタレオらオートラントの修道僧たちは、ギリシャ語のあらゆる書物をラテン語に翻訳するなど、後世のルネッサンスにまで大きな影響と貢献をしていますが、この床モザイクは12世紀当時のヨーロッパの叡智を結集させて、人類の歴史や生活の知恵を文字を使わずともどの国のどの言語の人間にもわかるよう、後世に伝えようと試みたものだといわれいてます。

もちろんキリスト教世界ですから、旧約聖書のアダムとイブにはじまりバベルの塔やノアの箱舟など様々な聖書からの逸話もありますが、ペルシャ神話や北欧神話などあらゆるエリアの多文化のテーマをこのモザイク画のなかに見事に融合させているところこそ、この“生命の樹”の本当の価値があるのではないでしょうか?

下の写真は、巨大なモザイク画をオートラント大聖堂の高い天井から写したものです。柱と柱の間隔は約5メートル、これでもその全景が入りきっていません!

 3  Otranto mosaicoオートラント大聖堂・世界最大級のモザイク画

ミラノ万博のイタリア館内でこのモザイク画がどのように再現されるのか?オープンまでのお楽しみということでその詳細は明らかにされていませんが、ぜひとも万博に足を運んでこの目で確かめたいと、今から楽しみでたまりません^^

それからミラノ万博ではもう一つ、このオートラント大聖堂の生命の樹の巨大モザイク画をモチーフとした、シンボルモニュメントが立つことが明らかにされています☆

1889年パリで開かれた第一回目の万博ではエッフェル塔、そして1970年の大阪万博では太陽の塔などなど、エキスポにシンボルモニュメントというのは欠かせないですよね。

今回2015年ミラノ万博では、オートラントの生命の樹をモチーフにした、木と金属で出来た高さ35mの巨大な塔が、イタリア館の正面、会場内最大の野外スペース“Lake Arena”の中心に据えられるそうです。

2 the tree of life expo2015 (生命の樹モニュメント完成予想図©Balich Worldwide Shows)

実物はどんなものになるのか?こちらもお披露目が楽しみですね♪

さらに、イタリア館そのもののデザインですが、こちらもまだ実物を見ることはできませんが、その外壁には樹の枝々が折り重なるように繁る模様があしらわれるようです。これもオートラントの傑作モザイクからインスピレーションを受けたものか?は、デザイナーに聞かなければわかりませんが、サレントっ子としてはどうしても想像が広がってしまいます^^

3 the italian pavilion expo2015  (ミラノ万博イタリア館完成予想モデル©Nemesi&Partners)

 

ミラノ国際博覧会の開幕まであと80日!☆!☆!万博も待ち遠しいかぎりですが、草花が咲き乱れ鳥がさえずる春が恋しいですね!みなさんも、それまで元気にお過ごしください。

また万博情報も現地イタリアから日本のみなさんにお届けしますのでお楽しみに♪

それではまた次回、チャオー♪

Alla prossima! Ciaooooo!