gallipoli spiaggia

ガッリーポリは“イオニア海の真珠(la perla dello Jonio)”と形容されるたいへん美しい街で、レッチェと人気を二分するプーリア州南部 = サレント地方有数の人気観光スポットです。サレントの都レッチェから南西方向に約40km、イオニア海に面したサレント半島の西海岸を代表する港町です。

イオニア海に浮かぶ小島 = チッタ・ヴェッキア島(l’isola Citta’ Vecchia)をまるごと占めるガッリーポリの旧市街は、今から3千年ほどむかし、古代ギリシャから海を渡ってきた開拓民により建設されたといわれています。中世には島全体をとり囲むように城壁が築かれ要塞都市の態をなし、近世のバロック全盛期には豪華な彫刻建築群が数多く建てられ、いまなお旧市街を所せましと華やかに彩っています。

16〜18世紀にかけてガッリーポリは、サレント半島産の良質なワインとオリーブオイルの積出港そして地中海貿易の中継港としてたいへん栄えました。 サレント地方で生産されるオリーブオイル があまりに大量だったことから、食用オイルのみにとどまらず、ロンドンなどヨーロッパの大都市では、なんと街灯オイルランプ用の油としても使われていました。最盛期には、毎日30隻を超える大型のオリーブオイル運搬船がガッリーポリとヨーロッパ各地との間を行き交い、港を賑わせていたそうです。
オリーブオイル貿易で財をなしたガッリーポリの貴族や豪商たち、そして彼らから寄進を受けた教会は、豊かな経済力を背景にその権勢を競いあうかのごとく財産を投じて、バロック様式の豪華な邸宅や教会を建てたのでした。

ガッリーポリといえば忘れてはならないのが、目の前の海で獲れるシーフード!2つの海にはさまれたサレント半島は昔から漁業が盛んな土地ですが、現在ガッリーポリの漁港にはサレント随一の鮮魚市場があり、その場外市場では一般客も出入り自由に買い物に訪れます。
小売りの鮮魚店にまじって、オイスターバーなど屋外スタンドもいくつか場外市場に並んでおり、その場で 生カキなどさまざまな貝類やカジキのカルパッチョなどにレモンを絞りかけワインと一緒に 、地中海の海の味覚を楽しめるのも、ちょっと魅力的でしょう?
地元特産の、真紅の殻が特徴的な大ぶりの甘エビや生ウニそしてタコのほか、ガッリーポリで水揚げされたカジキやアンコウそして天然物のタイなども、地元サレントっ子の家庭の食卓から高級レストランまで幅広く支持されています。
いまや『ガッリーポリ産』といえば新鮮で良質な魚介類の代名詞として、サレント地方やプーリア州では名の知れた、ブランド産地となっています。

人口2万人あまりのガッリーポリの街は、半島側の新市街と島側の旧市街に分かれていますが、17世紀初頭に4年を費やして架けられた石造りのチッタヴェッキア橋(il Ponte Cittavecchia)によって、新旧の両市街はつながっています。 観光の中心となる旧市街は、現在ユネスコ世界遺産の暫定リストに登録されており、近い将来、世界遺産として本登録される日も遠くないでしょう。

旧市街はゆっくり歩いても1時間ほどで外周を回れる手軽なサイズの小島です。悠久の歴史を刻んできた建物の並ぶ風景を愛でながら、幅が狭く迷路のように入り組んだ石畳の街路を散策するもよし、ベンチに腰かけてのんびりと潮風に吹かれながらイオニア海に沈む夕陽を眺めるもよし。歩き疲れたら眺めのいいオシャレなバーやレストランに立ち寄って、地元イオニア海のとれたて新鮮な魚介類をぜいたくに使ったシーフード料理に舌鼓を打ってみてはいかがでしょうか…♪

 

 

見どころ   名の由来   郊外